解離性障害
- 2023年9月1日
- 不安でたまらない
解離は、大きなストレスを経験した時に、その時の自分の意識や知覚を切り離して心を守る防衛反応のひとつです。
解離性障害は、大きなストレスなどをきっかけに発症し、自分では処理しきれないほどの強い不安や葛藤がある時に、一時的に自我のつながりを切り離して、本来の問題から自分を遠ざけて心の安定を得ようとする状態です。子供の頃の虐待などのトラウマが関係している場合もあります。
意識には問題がないのに心理的な注意や関心の範囲が狭まって、自分のやったことや生活体験を思い出せない解離性健忘、自分の名前や生い立ちを全く思い出せない全生活史健忘という状態になることもあります。仕事や家族を残して姿を消し、そのこと自体の記憶がなくなる解離性遁走、自分のなかに別の人格を生み出していつもとは違う考え方や行動をして、その事を覚えていない解離性同一性障害、自分自身に対する現実感を失う離人症、動物やアニメのキャラクターなどが乗り移ったように振舞う憑依トランス症などがあります。また、解離症状が極度に強いと、意識はあるのに周囲の刺激に全く反応出来なくなる解離性昏迷という状態になることもあります。
解離の症状が強いと、ある時の出来事が思い出せないことや、予期せぬ場所へ記憶がないまま行くといったことが怒り、日常生活や社会生活にも大きな支障をきたすようになります。